通訳案内士向け「外国人を観光案内したい! と思ったら読む インバウンドガイドの教科書 」「インバウンド対応実践口座」

今回は、通訳案内士におすすめの本を紹介したいと思います。インバウンド需要はまだまだ不透明ですが、だからこそ今のうちに勉強しておくのもいいかも。

外国人を観光案内したい! と思ったら読む インバウンドガイドの教科書

ガイドを目指す人~新人現役通訳案内士向けといった内容です。なお、入国制限などがかかる前に書かれたものですのでその点はあしからず。

内容は第1部と2部に分かれています。1部は「インバウンドガイドに求められる実務のノウハウ」。こちらは新人ガイド向けの内容です。通訳ガイドとはどんなお仕事かについて、詳細に述べられています。実際に仕事をするならどんな流れになるのか、といったチャートもあり。実際のツアーの行程と時間のシミュレーションもあって参考になりそうです。

ガイドを始めたいけど、何からすればいいかわからない、という人にはおおいに参考になる章だと思われます。まだガイドをしたことがない方はもちろん、ある程度経験のあるガイドさんが自分のやり方を振り返るのに有用だと思います。

第2部は、「インバウンドガイドが案内する日本という国」。こちらは、タイトル通り日本に関する様々なテーマを紹介するパートとなっています。文化、歴史、芸能、各地域の特色といった具体に、かなり詳しめの紹介です。

こちらは現役のガイドさんというよりも、これから通訳案内士試験を受けたいという人向けという印象を受けます。試験でだいたいどんな範囲が出題されるのかという点について、ざっくりと知ることができるという点ではよくまとめられたパートです。

一方で、インバウンドガイドの実務的なことを知りたかった人にはやや肩透かしかもしれません。一応、試験合格後に基礎知識をおさらいしたいという人にはなかなか悪くない出来。

そういう感じで半分くらいが通訳案内士試験の参考書のようになっているので、そのあたりをよく考えて読むのがよいかと思います。

インバウンド対応実践講座

こちらは、個人ガイドというよりは事業者向けです。これからインバウンドを始めたい企業や、外国人観光客を引き付けたい自治体などに向けた内容となっています。まず何から始めればいいか、気を付けなければならない点はなにか、ということを基礎から説明しています。インタビューも豊富で、日本各地の成功事例を知れるので参考になる点も多いと思います。

内容が非常に広範なので、各テーマにそこまで深くつっこむわけではないものの、最初の一冊としては十分すぎる内容。これからインバウンドを学びたい人や、復習したい人には十分な内容をもった本といえそうです。

個人事業者よりも事業者や自治体向けの本だと思います。ですが個人にせよ団体にせよ活かせる点は多く、参考になる本だとは思います。

ちなみに主な著者である村山さんは「やまとごころ」の代表。こちらもインバウンドに関する情報が豊富なので、チェックしているとよさそうです。ちなみにやまとごころはニュースサイトとして有名ですが、インバウンド関係の求人サイトも持っているようです。 

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