シャドウイングがおすすめの理由
英語学習のトレーニングとしてよく推奨されている方法として「シャドウイング」があります。シャドウイングとは、音声を聞き、少し後から復唱していく練習法。
学校ではあまり教わらないやり方ですが、実は独学者にとって非常に効果の高い学習法です。シャドウイングのメリットは、一度に複数の能力を鍛えられることです。特に「聞く力」「話す力」の両方が鍛えらえるのが大きいです。言い換えると、インプットとアウトプットを同時に行えるともいえます。
聴く力(インプット)
まず「聞く力」ですが、お手本の音声を聞いているので自然とリスニング力が鍛えられます。このあたりまではわかりやすいと思います。
話す力(アウトプット)
「話す力」が鍛えられるというのは、お手本をできるだけ忠実に真似しようとすることで、ネイティブの正しい発音に近づいていくことが期待できるということです。また、話すペース、イントネーション、区切りを入れるタイミングなども真似することで、よりネイティブに近い発音が身に付きます。これは、教科書の文章をただ読んでいるだけでは身に付かない力といえます。
注意が必要なのは、音声をいったん止めて声に出す「リピーティング」とは違うこと。あくまで、止めずに音声を流し続け、それについて喋るのが重要です。これによって、リアルタイムに喋る感覚を疑似的に養うことができます。通訳の間でこの練習法がよく行われている理由でもあります。
最終的には総合力アップ!
このように「聞く力」「話す力」を伸ばす一方で、その周辺の能力も鍛えることもできます。お手本を真似して話す中で自分の頭の中で文章を再構成するので、文章構成力も鍛えられます。これは間接的ながらライティング能力を伸ばすことにつながります。また、文章に出てくる単語を覚えることで、語彙力の強化にもつながるでしょう。
このように、多くの効果が期待できるシャドウイング。誰がやってもある程度の効果が望めますが、基本的には自分の能力と同等か少し上くらいのお手本を使うのが良いでしょう。まったくわからない文章をまったくわからないまま真似しても効果はあまり期待できません。一部だけわからない内容を、わからない部分の意味を推測しながら喋っていくのが一番効果が高いように感じます。目安としては、全体の半分程度なら推測抜きで確実に聞き取れるお手本を使うのが良いように思います。
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